バンクシー作品
作品紹介
TURF WAR (ターフ・ウォー)
50 × 34.5 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント
この作品は2003年にイーストロンドンの倉庫で開催された伝説的な個展、”TURF WAR”で初めて発表されました。
天井から固定され、その周りを厚紙で切り抜かれた”FLYING COPPERS”と呼ばれるスマイリーフェイスで羽を生やした警官が取り囲むというスタイルでの展示でした。
ウィンストン・チャーチルをモデルにした作品ですが、なぜか緑色のモヒカン頭に描かれています。
これに先立つ2000年のメーデーにロンドンで暴動が起こった際、何者かがチャーチルの銅像の頭上に芝生の切れ端を乗せ、その画像をバンクシーは最高のVandalism(芸術的破壊行為)として絶賛しています。
それをバンクシー風に再現したのがこの作品です。
バンクシーの作品に特有の白と黒を基調とした構図に、モヒカンにだけ着色された鮮やかな緑が目を引きます。
モヒカンの色だけが違うカラーバリエーションがいくつか存在します。
タイトルのTURF WARとは縄張り争いを意味しますが、TURFには芝生の意味もあります。
WESTON SUPER MARE (ウェストン・スーパー・メア)
60 × 50 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント
杖を持った年配者が膝の上で手を組んでベンチに座っています。
幸いにも、遊歩道を近づいてくる鋸の歯には気づいていないようです。
バンクシーの出身地ブリストルの南西に位置する海沿いの美しい町、ウェストン・スーパー・メア。
子供のころに毎夏家族と訪れた思い出の地とインタビューで語っています。
この作品は2003年に発表されましたが、その頃にはすっかり寂れ昔の面影は残っていませんでした。
グラフィティアーティストのための遊園地を建てたいとかつて言っていたバンクシーが選んだのが、廃れた思い出の地Weston Super Mareです。
2015年にアート版テーマパーク、ディズニーランドのダークパロディDismaland(ディズマランド)を開催します。
約15万人が訪れ35憶の経済効果をもたらしました。
現代社会への辛辣なアイロニーで満たされたエキシビションは、バンクシーたちの主張をアピールする場としても、街おこしとしても大成功を収めました。
Weston Super Mareは単純に町を描いただけでなく、バンクシーの強い思いが詰まった作品ともいえます。
WRONG WAR (ウロング・ウォー)
70 × 50 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 750部
バンクシーは2003年にロンドンで行われたイラク戦争に対する抗議デモのために、いくつかのシンボルを作成しました。
オリジナルのプラカードは街中に捨てられたか、警察に押収され殆ど現存していません。
ダンボールに ”WRONG WAR(戦争は間違っている)”の文字と共にボム・ハガーやハッピーチョッパー、グリン・リパーが描かれたプラカードを持って彼らは3月のデモに参加しました。
通常、バンクシーの鑑定機関であるペストコントロールはストリートアートには証明書の発行をしていませんが、これらの現存するプラカードにはペストコントロールから書面で連絡が取られていて、ダンボールという痛みやすい素材の作品である事も相まって非常に希少価値の高い作品となっています。
GRIN REAPERをモチーフにしたこのWRONG WARは、ダンボール版に描かれたオリジナル版のイメージを反転したシルクスクリーンが100部限定で2004年に発売されたほか、サイズ違いなどのバリエーションが存在します。