バンクシー作品

作品紹介

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PANDA GUNS(パンダ・ガン)

パンダ・ガン
60 × 50 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

PANDA GUNS、BAD PANDA、PANDA WITH GUNS(銃を持ったパンダ)などと呼ばれるこの作品は、イギリスのブリストルにあるパブの外壁に描かれたことで知られています。

両手に銃を持った2丁拳銃のパンダは、可愛らしさと暴力性のパラドックスについて描かれたものと解釈して称賛する人もいれば、パンダと攻撃性を結びつけることに不快感を表す人など、様々な反応を引き起こしました。

銃を持ったパンダは特定の状況において暴力がどのように常態化していくかについて描写しているのではないかと、更に踏み込んで考える人もいます。

愛らしく平和で無害な動物に銃を持たせることで、どれだけ場違いに見えても暴力がいかに簡単に合理化され、正当化され得るかという警告とも取れます。

バンクシー作品に特徴的な、政治、社会問題に対する強力な声明として様々な解釈の余地がある作品です。

PAPARAZZI RAT(パパラッチ・ラット)

パパラッチ・ラット
36 × 36 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

バンクシーとメディアの関係、そして「セレブ」の概念は常に複雑なものでした。

バンクシーは間違いなく現代で最も有名なアーティストの一人だといえまずが、バンクシーは匿名を貫き、アート業界の部外者であり続けています。

結果的に著名人となったとはいえ、彼自身は有名になることに興味がないと考えるのが妥当でしょう。

この「パパラッチ・ラット」はこの奇妙な関係を突き詰めた作品です。

バンクシーの作品にはメディアが不可欠です。

パレスチナの壁に描かれたLOVE IS IN THE AIRや、ディズニーランドに囚人服を着た人形をゲリラ的に展示したインスタレーションは、完成とほぼ同時に世界中に情報が届きました。

一方、メディアは両刃の剣であり、セレブ文化に対する私たちの好奇心、執着を助長させてきたと言えます。

これは間違いなくバンクシーにとって嫌悪感を抱かせるものです。

通常、バンクシーにとってネズミは弱者の象徴として賞賛を持って描かれることが多いのですが、ここではカメラを武器に振り回す邪悪な存在として描かれています。

POLICE KIDS(ポリス・キッズ)

ポリス・キッズ ブルー
POLICE KIDS (Blue)
50 × 70 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション
ポリス・キッズ ピンク
POLICE KIDS (Pink)
50 × 70 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 750エディション

ポリス・キッズ、またはマザーグースの「ジャックとジル」と名付けられた 2005 年制作の作品。

ストリートグラフィティになっていない数少ない作品のひとつです。

子供達が元気よくこちらへ駆けてきていますが、よく見ると二人とも POLICE と書かれた防弾チョッキを身に着けています。

防弾チョッキの存在が、本来自由で純粋であるはずの子供時代との不調和を際立たせています。

モデルとなったマザーグースのジャックとジルは、丘から転げ落ちてケガをしながらも元気いっぱいに家に帰って行きますが、この作品では保安規定にがんじがらめにされている今の子供たちを表しているのか、または邪悪な手から子供たちを守るためにさらなる強力な保護が必要かも、と皮肉まじりに警告しているのかもしれません。

PULP FICTION(パルプ・フィクション)

パルプ・フィクション
50 × 70 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

クェンティン・タランティーノ監督による1994年のアメリカ映画「パルプフィクション」からジョン・トラボルタとサミュエル・L・ジャクソンによる有名なワンシーンを描いた作品です。

元々は2人が同時に銃を向けるシーンですが、銃がバナナに置き換えられています。ネオ・ノワールを思わせるモノクロームの画面に、バナナだけが黄色く着色され目を引きます。

反銃、反暴力主義のバンクシーは、大衆文化とアメリカのカルト映画をモチーフにすることで声明を明らかにしています。バイオレンス表現の過激さを指摘されるタランティーノ作品を使用したという事も、暴力に対するバンクシーなりの批判の表れであるといえるでしょう。

オリジナルの壁画は大変人気があったものの、2007年にロンドン交通局により「犯罪を助長する」との理由により塗りつぶされてしまいました。

RADAR RAT (レーダー・ラット)

レーダー・ラット
36 × 36 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

オリジナルのサイン入りプリントは75部しか作られず、仕上げもバンクシー自身が手掛けていることによりコレクター度が最も高い作品のひとつと言われています。

最初はSonic RatというタイトルでPOW (Pictures on Walls 2017年に閉店したロンドンの画廊)より発売されました。

探知機のようなもので周辺を熱心に探っているネズミのモチーフは、2002年のチェルシー地区をはじめ何度か壁画として描かれています。

そのうちの一つは世界で最も多くの監視を受けていると言われるロンドンのキングス・ロードに描かれました。

ロンドンのような大都市で絶え間なく増え続ける監視装置に対する警告と批判が込められた作品です。

ネズミのモチーフは排斥されながらも自由で破壊力を持った現代社会におけるアウトサイダーとして、バンクシー自身をなぞらえてると考えられています。

この作品は2004年にLOVE RATやGANGSTA RATなど他のラットシリーズと共に出版され、非常に人気の高い作品のひとつです。

RUDE COPPER(ルード・コッパー)

ルード・コッパー
58 × 42 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

2002 年発表のこの作品は、警官による路上での尋問や暴力を事実上容認した 2000 年テロリズム法に強く触発されたものです。

見る人に反感を抱かせる警官の不遜なジェスチャーによって、警察や当局への警戒を暗示していると捉えることもできます。

この警官のモデルは、バンクシーとスタジオを共有していたらしいアーティストのジェイ・ジェイ・ バリッジという人物です。

頭に被っているのは、イギリスの警官が着用するカストディアンヘルメッ トと呼ばれる防護帽です。

身体は大部分が影になっているため制服を着ているのか判別が付きません。

実は、彼は本物ではなく警官のなりすましかもしれません。

警官はしばしばバンクシー作品に登場します。

2001 年には警官姿の俳優に「犯罪は報われる」と壁にスプレーさせている所をバンクシー自身が撮影したパフォーマンスを行っています。

公共の場にグラフィティを残すことは違法行為ですが、いまだに彼を捉える事のできない警察をからかっている、意地悪で皮肉の利いた作品でもあります。

SALE ENDS(セール・エンド)

セール・エンド
50 × 70 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

2006年にLAで開催された個展「Barely Legal」(かろうじて合法)のために制作された作品で、バンクシーのアメリカでの人気に火が付いたとされている重要な個展でもあります。

2013年からバンクシー等のグラフィティアートやイラストを扱ってきたギャラリー Pictures on Walls (POW)が2017年に閉店するにあたり、500部限定で抽選販売された作品のひとつです。

バンクシーのアーティスト活動を語る上でも重要な存在であるPOWのエンディングを飾った、ひとつの節目を象徴する作品ともいえます。

聖書の場面に登場するような人物たちが嘆いているのは、磔刑にされた救世主ではなく「SALE ENDS TODAY」(今日でセール終了)の看板。

先進国における行き過ぎた消費主義、資本主義をシニカルに描いたバンクシーらしい作品です。

SOUP CAN(BLACK)(スープ缶(黒))

スープ缶 黒
50 × 35 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

TESCO社のバリュー商品のトマトスープ缶を描いた作品です。

アンディ・ウォーホルの最も有名な作品のひとつ、1962年作のキャンベルスープ缶のシリーズを元にしています。

食品の陳列棚のように展示された世俗的なキャンベルスープのシリーズは大いなる論争を巻き起こしましたが、大衆文化から主題を得たこのシリーズはポップ・アートの発展を導いたアート史に残る作品です。

ウォーホルがキャンベル缶で消費者社会に対する敬意を表したのとは対照的に、テスコの商品をモデルにする事によって、バンクシーは巨大チェーン店によるマーケットの支配や、ブランド志向を批判していると考えれれています。

2003年に小さいスープ缶20個並べた「SOUP CANS」という作品をロンドンのテート美術館に潜入し無断で展示したことで知られています。

バンクシーの故郷ブリストルにテスコが進出する事に対する抗議運動と言われています。

版画は2005年に発売されました。

3つの部分 (ラベル、ストライプ、value)の色の組み合わせにより、豊富なカラーバリエーションが存在します。

STOP & SEARCH (ストップ・アンド・サーチ)

ストップ・アンド・サーチ
70 × 50 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

「オズの魔法使い」のドロシーが機動隊の警官に呼び止められ、バスケットの中身を検査されて困惑した表情を見せています。

モノクロの画像に警官の手袋だけ水色に着色され目を引きます。

イギリスでは、警官が令状や証拠無しに通行人を呼び止め職務質問(ストップ&サーチ)する行為の行き過ぎや、特にマイノリティーへの職権乱用が問題視されてきました。

「おうちが一番」という、あどけない善良さの象徴のようなドロシーでさえ職務質問をされてしまう社会の危険性を痛烈に皮肉っています。

オズの魔法使いは、より良い場所を目指して家を出たドロシーがやがて故郷にまた戻る話ですが、移民を象徴しているともいえます。

STOP ME BEFORE I PAINT AGAIN (ストップ・ミー ビフォア・アイ・ペイント・アゲイン)

ストップ・ミー ビフォア・アイ・ペイント・アゲイン
70 × 70 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

懐中電灯を片手にドーベルマンを連れた警官が辺りを伺っています。

その背後の壁に書かれた作品タイトルと同じStop Me Before I Paint Again (また描いてしまう前に誰か俺を止めてくれ)という文字からはインクが垂れ、床にも何かを引き摺ったような跡があります。

不穏な事件現場を連想させるこのシーンに1940年代のアメリカで起こったある連続殺人を思い起こす人もいるでしょう。

その犯人は、加害現場の壁に制御できない自分を頼むから止めてくれと口紅で書き残しました。

この作品のタイトルは1960年のイギリスのスリラー映画、Stop Me Before I Kill !! のもじりでもあります。

グラフィックアートはどれだけメッセージ性があったとしても、無許可で公共の場所に絵を残す行為は違法です。

それでも伝えたい、伝えなければならないというバンクシーの強い思いをシニカルに表現した作品といえます。

この作品は2004年に油彩とアクリルでキャンバスに描かれ、バンクシー作品の初期の版元だったスティーブ・ラザリデスがキュレーションした「Banksy: The unauthorized retrospective(バンクシー:未承認の回顧展)」(ロンドン、2014年)に出品されました。

SUNGLASS RAT (サングラス・ラット)

サングラス・ラット
36 × 36 cm
WEST COUNTRY PRINCE リプロダクション・スクリーンプリント 500エディション

この作品は、バンクシーの初監督作品「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」(2010年 Exit Through the Gift Shop)のプロモーションとして、映画ポスターやDVDジャケットなどに使用されました。

また、雑誌「TIME OUT NEW YORK」2010年春号の表紙も飾りました。

モノクロのステンシルで描かれたネズミは、バンクシーの最も象徴的で多作なモチーフの一つです。

バンクシーは2006年のインタビューで「ただそこに存在しているだけで憎まれ、追われ、汚れた環境の中で静かな絶望の内にネズミは生きている。

それでもネズミには文明社会を屈服させる力がある」と語っています。

ステンシルアートの祖ともいわれ、バンクシーにも少なからず影響を与えたル・ラットはネズミを「街で唯一の自由な存在」と呼びました。

社会からは迷惑者とみなされ、街から排除されるストリートアートですが、ネズミのイメージは、グラフィティアーティストとしてのバンクシーの信念をすべて体現しています。

この作品の星型のサングラスをかけたネズミはおしゃれでグラマラスですらあり、偏った社会的な価値観に対する批判やパロディがふんだんに盛り込まれています。

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